今日はなにを観た?

映画、ドラマ鑑賞記録

カムカムエヴリバディ 安子編 第一週

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今週は、May I~の使い方を覚えて帰ってください

 

時代物王道の第一週でした。

ヒロインがお金持ちでインテリで優しい男性に出会い、ラジオの英会話講座を教えられ、新しい世界が広がっていくという。

安子は和菓子屋の娘として生まれ、この時代のごくごく平凡な女の子として、狭い世界で暮らしている。

でも彼女にとってはこの狭い世界にいることがとても幸せなのだった。家族、甘いお菓子、女友達、ご近所さん。この穏やかで甘い世界がいつまでも続くことが彼女の願いだった。

 

稔さんとの出会いによって、安子はおそらく今まで覚えたことのない感情を手にする。

その感情で今まで乗ろうとも思わなかった自転車に乗ろうとするし、特に今の生活に必要でもない英語を学ぼうと考える。

好奇心と恋と両方の力が、安子の背中を押して、彼女は狭い世界の壁の外へと走りだした。

 

……とまあ、とても感動的な第一週だったのだけど。

 

彼女が自分の幸せを願い、新しいものに触れていくたび、この先に何が起こるかわかっている視聴者のメンタルがどんどん削られていって、最後の方はゼロになってた気がする。

 

思春期の少女のきらめきを存分に描きながらも、まるで夕日が沈む前の最後に放つ光のようで、これから彼女が奪われていくものを丁寧にリストアップした週だった。

 

とりあえず、稔さんと安子の恋が実ることを祈りつつも、どう見ても兄に勝ち目のない恋心に身を焦がしてそうな勇ちゃんの不憫さからも目が離せない。