映画/ボーン・アルティメイタム
自分を暗殺者に仕立てあげたCIAの極秘プロジェクト、“トレッドストーン計画”などに関する取材を進めていた新聞記者ロス(パディ・コンシダイン)とロンドンで接触しようとしたボーン(マット・デイモン)。しかし、CIAの現地要員に監視されていたロスは、若い暗殺者(エドガー・ラミレス)に狙撃されてしまう。
★★★★★
3部作、最終作。
事の真相自体はもうほぼ分かっているので、CIAの陰謀とボーンの行く末をどう落とし前つけるか、ってだけの話だと思う。なので、衝撃の結末という煽りはちょっと行き過ぎではないかと。むろん、もう一回ぐらいどんでん返しがあっても良かったかもしれない。
アクションは最後まですごかった。ボーンのアクションは派手さはないけど、物理でゴリ押しではなく知力や技で強い、というのがきちんと表現されてるので、むしろどう切り抜けるのかいつも興味深くて身を乗り出してしまう感じ。
新聞記者との接触や、モロッコでの追跡、CIAからの逃走と体一つで窮地を、マット・デイモンのクールな表情で切り抜けていくのが痛快なんだよね。とにかく冷静というところが、鍛え上げられた暗殺者のプロという感じで敵に回したら怖いと思う。
ラストのカットも見事。
そして、ニッキーは第一部では単なるオペレーターだったのに、第二部でも巻き込まれ、第三部でついにヒロインに昇格してて吹いた。髪を染めて切るところは、アイデンティティのマリーを意識してるんだろうなあ。
さて、今年新作が発表されるとかで、新キャストも投入されるそうだし、どんな作品になるかすごく楽しみ。