今日はなにを観た?

映画、ドラマ鑑賞記録

映画/ヘラクレス

www.hercules-movie.jp

ヘラクレスといえば12の難業の神話で有名ですが、その神話そのものをファンタジックに描くかと思いきや、それは冒頭さらっと紹介して終わり、今は傭兵チームを率いるリーダーとして、トラキアと反乱軍の戦とその背後にある陰謀を描く物語という、いきなり観客の予想を裏切ってきました。

しかし、反乱軍に手を焼いているトラキア軍がヘラクレスたちの参加により強くなっていく展開の面白いこと。内容的には戦国大河のワンエピソードを映画にした、という感じでしょうか。当時の合戦の様子はキングダムの実写版みたいだなと思ったんですが、キングダム自体、このヘラクレスの時代から100年後ぐらいの話なんですね。

ヘラクレスたちの一騎当千の英雄の戦いと、トラキア軍がヘラクレス達によって強い軍隊に変化していく様と、そしてヘラクレスに着せられていた家族殺しの真相、なにより神話として語り継がれてきたヘラクレスの12の難業には真実があった、というドラマづくりがなかなかセンスの良いもので、もう少し戦争シーンに壮大さ(予算か……)があれば間違いなく大傑作になったストーリーだと思います。

しかし、決して物足りない作品ではなく、ストーリーも王道で期待を裏切らない分、面白く、ヘラクレスの傭兵チームの友情も気持ちのよいもので、観終わった後満足できる良作。合戦描写も、英雄たちのそれぞれ違う得物での戦いっぷりも見事で、シリーズ物にしてもいいんじゃないかと思える楽しい映画でした。