山盛りごはん三杯

映画鑑賞記録

映画/泥棒役者

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西田作品を一年に一作は観たい&あまりエモーショナルだったり、帰り道、重いテーマを考え込んでしまうような作品ではなく、心がちょこっとほのぼのして癒される系の映画観たいなあと思ったんですよね。まさに、私の我儘なニーズに応えてくれる作品でした。

西田さんの朝ドラ、とと姉ちゃんは大好きな作品なんですが、ちょっと残念だったのが、ゲストキャラがどんどん出てきて、その後のフォローがほとんどなかったことなんですよね。でも、この作品に出てくるキャラは全部きちんと描きこまれてて、向けられている視線はとても優しい(最初から最後まで同情の余地がない、畠山ですら、ちゃんとフォローされている!)。そうそうこれこそ西田作品だよーと後半何度もじんわり来るシーンがあって、最後きれいにまとまったラストは本当に良かったです。

劇場内でもすすり泣きの気配があちこちに。

さて、こっから感想のテンション上げます。

高畑充希。なんだあの可愛い生き物。スタッフインタでも絶賛されてたと思うんですけど、めちゃくちゃかわいいんですよ、彼女。

なんなのあの可愛さ。私が彼女にほしいんですけど。家で待っててほしいんですけど。芋天揚げてほしいんですけど!!!

本当にいい子で、そのいい子さにあざとさがないんですよ。

高畑さんの役って、メインストーリーからは離れたところに「いる」というのが大事なキャラとはいえ、そういう彼女がいる、という説明だけでも通るキャラだと思うんですよ。だけど、孤独だった主人公にとって、やっと得られた家族であり、この子を失ってしまうかもしれない、というのは恐ろしいだろうなあと感じさせる演技でした。

ストーリーは、映画公式にも説明されてる通り、泥棒として入ったおうちで訪問者や家主と出くわして、なんとか疑われないようごまかしつつ、脱出するには…というものなんですが、そのごまかすやり取りの中で家主、訪問者、泥棒二人のキャラが浮かび上がり、彼らの抱えた問題が収束していく展開は見事でした。

誰かを傷つける物語ではなく、物語を通して、見失っていた自分を見つけていく物語でした。

 

 役者さんに関しては、皆さすがに達者でした。気弱で追い詰められっぱなしの丸山くんの演技も要所要所で笑わせてきて良かったですし、市村正親もユースケサンタマリアも宮川大輔石橋杏奈も、そしてラーメンズ片桐も、皆最後は愛おしさを感じるようになってました。

ただ、石橋杏奈に不満はまったくないのですが、ふみカスも観たかったな…。

 

あ、エンドテロップのあとにもおまけがありますよ。西田さんファン向けのサービス。

 

以下ちょこっとネタバレ

 

 

 

 

途中、成り行きで絵本を作るシーン、絵本のアイデアが全く出ない前園先生が、はじめの「素人のアイデア」にすがったものの、全くオリジナリティがない、ベタでつまらないアイデアばかりだったり、轟のアイデアがどっかで聞いたようなパクリネタばっかりだったところ、そうだよねえ~~と笑ってしまいました。

物語を作るには斬新なアイディアも必要なんだけど、舵取りしていくのは技術なんですよねえ。

隣のユーチューバ高梨がアイディアが出てこなくて、手当たり次第明後日の方向のアイディアを試しまくって行き詰まってるのも、創作としてあるあるで、笑いながらも胸が痛くなってくるというか……。彼も「そうじゃない」って思いながらも、藁をもつかむ思いなんですよね。彼も報われてよかった(ほんのちょっとだけど)。

 

「まだ、終わりじゃないにゃー」

 

努力する者のための魔法の言葉でしたね。