山盛りごはん三杯

映画鑑賞記録

映画/バクマン。

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原作は3巻ぐらいまで読んで、女性キャラの描き方などなどがどうしても合わず挫折していたので、映画はキャストも監督も好みだったものの、どうしたものかと迷ってました。しかし、TLの皆様の絶賛ぷりにとりあえず気持ちが引っかかった以上は見て見ようと。

 

原作で引っかかった部分がほとんどカットされていて、二人の少年が友情と努力でもって、ジャンプでてっぺんを取る、というストーリーに集中されてました。「週刊少年ジャンプ」という舞台、いや戦場の上でライバル達と戦い、友情を育むという、少年ジャンプの理念がなんであるか、ということを描いたという点で、この映画はとても「正しい」原作物として作られてると思います。

マンガ家になろうとしている少年の物語でも、新人マンガ家の苦労あるあるものでもなく、またサンデーでもマガジンでもなく、あくまでも週刊少年ジャンプで読者から1位だと評価されるために頑張る少年達の物語なんですよね。

だから家族は全く出てこない。学業との両立もほぼ描かれていない。とにかく「友情、努力、勝利」そのための物語と潔いほど割り切って描かれてます。

なので、原作読んでた時はかなり鼻についたヒロインも、主人公が勝負するための動機で原動力としての存在であり、同時にいつまでも追いかける宝島そのもの、という感じで、トロフィーではない描き方が良かったなと思います。

 

映像表現は、プロジェクションマッピングの使い方が、マンガを描くことをバトルとして表現していることがとてもよく伝わって来て、エイジとのペンを使った殺陣といい、この映画で何を伝えたいのか、適切に技術が使われていて、見ていて最後まで心地よかったです。

この映画で出て来るマンガ家は皆アナログで描いてるのですが、ペン先が紙の上を走る音がすごく強調されてるのは、あれはある意味アクションシーンでの銃声であり剣戟の音であり拳で殴る音なのかもしれませんね。

 

 

OPとEDは本当に圧巻。少年ジャンプを愛したことがある人たちにとっては、愛情溢れる映像に涙せざるを得ません。

この映画はジャンプを愛する人たちに向けて作られたマンガ愛の物語だと思います。正直、完璧な物語じゃないですし、ツッコミどころもいっぱいあります。でも、整合性やリアリティより、最後までジャンプの世界を描ききったことに、同じくジャンプ大好きだった少女の自分が惜しみなく賞讃を送りたいようです。

 

映画中、少年ジャンプを色々な世代の男性達がいろんな場所で読んでるシーンがありましたが、かつて当たり前だったあの風景が、もう多分この先見られないだろうことへの切なさも感じつつ。

 

 

なお、マンガ家になりたい少年の物語なら、ドラマ版「アオイホノオ」がお勧めですよー。

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